火事の煙の性質は?
2012年7月3日火事が起きた際に必ずといって同時に発生するのは「煙」です。
建物火災での焼死者の一番の死因は中毒死、窒息死で、火災による死者の40%以上を占めています。
火災の燃焼は殆どの場合が不完全燃焼であり、主な生成ガスは一酸化炭素と炭酸ガス、シアン化水素(青酸ガス)、塩素ガスなどです。
一酸化炭素が体内に吸収されると、血液中のヘモグロビンと結合し一酸化炭素ヘモグロビンを形成します。一酸化炭素は酸素との結合力の200〜300倍に達するため、酸素を運ぶ役割を持つヘモグロビンが減少し体内は充分な酸素の供給を受けられなくなり最悪の場合、死に至ります。
火災では、延焼により酸素が減少し、有毒ガスが増加するために、一瞬にして体内が酸欠と有毒ガスによる中毒で意識を失い焼死するというケースが殆どです。
また、煙の進むスピードは、廊下などの横方向では0.3〜0.8m/秒ですが、階段のような縦方向(上下)では3〜5m/秒と言われており、人間の階段上り下りなどの上下運動(通常は0.5m/秒)より遙かに早く短時間に上方に拡散するため注意が必要です。
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